【導入事例】琉球放送様・沖縄セルラー様|5G SAスライシングとTVUを連携!

通信混雑下のイベント中継で「途切れにくい安定配信」を実現

導入の背景:イベント中継が抱える課題

地域イベントのライブ中継では、現場に集まる多数の参加者によるモバイル通信の利用増により、通信帯域がひっ迫し、映像伝送の不安定化が大きな課題となっていました 。
また、従来のライブ中継では、高画質・安定性を追求するため、大規模な中継車や専用ケーブルの敷設が必要となり、設営の工数とコストが大きな負担となっていました 。

琉球放送株式会社(以下、RBC)様は、こうした課題を解決し、通信混雑下でも使い慣れたTVUをそのまま活用して、安定した中継を実現する方法を模索されていました。

TVU製品を活用したソリューション

沖縄セルラー電話株式会社様(以下、沖縄セルラー)とRBC様は、2025年10月12日に開催された「第55回那覇大綱挽」のライブ配信を共同で実施し、その際のモバイル映像伝送ソリューションとしてTVU Oneを採用。沖縄セルラー様の「5G SA スライシング技術」と組み合わせることで、この課題を解決しました。

POINT※5G SAスライシング技術とは、5G専用ネットワークを用途別に仮想的に分割(スライス)し、通信品質を最適化する技術です。混雑環境でも途切れにくく、安定した高品質な配信を可能にします。

TVU Oneはこの仕組みと連携することで、通常のモバイル通信とは完全に隔離された「放送用カメラ専用スライス」(映像中継に最適化された専用通信帯域)を確保して運用されました。
このソリューションは、放送事業者様が「TVU」をはじめとする既存のモバイル映像中継機材をそのまま活用できるという点が最大のメリットです。

導入効果

5G SA スライシング技術とTVUが実現した3つの価値
この連携により、TVU製品は通信混雑が予測される那覇大綱挽の現場で、以下のような効果を発揮しました。

≪ライブ配信の構図≫

  1. 通信品質の安定確保
    ネットワークスライシングにより、映像中継専用の通信帯域を確保
    混雑環境でも低遅延・高スループットを維持
  2. 設営の簡易化とコスト削減
    中継車・ケーブル不要
    TVU One(既設のモバイル伝送機材)をそのまま活用可能
  3. 多様な視点からの映像提供
    スマートフォンカメラやモバイル機材を活用し、臨場感ある映像を配信

今後の展望

今回の「那覇大綱挽」における、沖縄セルラー様とRBC様による5G SAスライシングとTVU連携での安定配信の成功は、通信混雑下での高品位なライブ中継を実現する新しい地域DX化のモデルケースとなりました。

今後もTVU連携をさらに強化し、TVUが持つ高い機動性と安定性をもって、沖縄県内のスポーツイベントや地域祭りにおけるモバイル中継の強力に支援してまいります。