2025年3月28日、ミャンマー第2の都市マンダレー近郊でマグニチュード7.9の大地震が発生しました。市街地は大きく損壊し、多くの人が瓦礫の下に閉じ込められました。中国中央テレビ(CCTV)の取材班は、救助の最前線から状況を生中継する必要がありましたが、停電や通信網の途絶で従来の中継機材はほぼ使えない状態でした。
現場の課題
- 電源不足 ― 停電が長期化し、発電機も限られる
- 回線断絶 ― 携帯・有線ネットワークがたびたびダウン
- 安全面 ― 余震が続く中で頻繁に取材地点を移動
- 時間との勝負 ― 創傷者の救出と同時進行で即時報道が求められる
TVU Oneが選ばれる理由
CCTVはバックパック型のIP映像伝送機 「TVU One」 をライブ中継のコア機材として投入しました。TVU Oneは 5G・4G・Wi-Fi・衛星など複数のネットワークを同時に束ねる独自の回線ボンディング技術(IS+)を搭載。いずれかの回線が切れても自動で帯域を振り分け、映像伝送を止めません。
TVU導入による成果
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280時間以上 の高精細・低遅延ライブ映像を提供
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瓦礫下から120時間ぶりに生存者を救出する場面も途切れず中継
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重さわずか 1.5 kg、設置から送出まで 20秒以内 と機動力抜群
技術のポイント
IS+ … 複数回線を自動結合し、途切れない映像伝送
HEVC自動ビットレート制御 … 帯域変動に合わせて画質を最適化
低消費電力設計 … 長時間バッテリー運用が可能
軽量・一体型 … リュック一つで撮影から送信まで完結
まとめ
CCTVによるミャンマーでの地震報道は、“持ち運べる放送局” とも言えるTVU Oneの強みを証明しました。複雑な設備を持ち込めない災害現場でも、救助活動の一部始終を世界にライブで伝えられる――その価値は、命を救う手掛かりにもなり得るリアルタイム情報の提供です。