回線ボンディングとは：TVU IS+について

インターネット回線の高速化・安定化ニーズに応える技術として、回線ボンディングの導入が非常に有効です。
今まで放送局をはじめとした映像業界での活用が主流でしたが、他業界での導入も進んでいます。
回線ボンディングの仕組み、メリット・デメリット、具体的な活用事例をご紹介させていただきます。

回線ボンディングとは

回線ボンディング（Link AggregationまたはChannel Bonding）とは、複数のインターネット回線を統合し、一つの高速・安定した通信回線として利用する技術です。一般的に、異なるISP（インターネット・サービス・プロバイダ）や回線種別（光回線、LTE、5G、衛星通信など）を組み合わせて、速度向上や耐障害性の向上を図ります。

回線ボンディングの仕組み

回線ボンディングでは、複数のネットワークをソフトウェアまたは専用のハードウェアを介して統合し、一つの論理的な回線として扱います。これにより、以下のメリットが得られます。

通信速度の向上: 複数回線を束ねることで、帯域幅を合算し、高速なデータ転送が可能になります。
回線の冗長化: どれか一つの回線が切断されても、他の回線が通信を維持することで安定性を向上させます。
負荷分散（ロードバランシング）: 異なる回線間で通信負荷を分散し、最適なルートを自動選択します。

回線ボンディングは、一般的に以下のいずれかの手法を用いて実現されます。

• パケットレベルボンディング:
  各回線にデータパケットを分割して送信し、受信側で再構築する方式。安定性が高く、最適な通信速度が得られますが、特殊な機器やソフトウェアが必要になります。
• セッションレベルボンディング:
  各回線ごとに別々のセッションを割り当てる方式。例えば、ウェブ閲覧や動画ストリーミングなどの異なる通信セッションを異なる回線で処理することで、全体の通信負荷を分散します。
• VPNやSD-WANを活用したボンディング:
  複数の回線をVPNまたはSD-WAN技術を用いて束ね、クラウド上で最適なルーティングを行います。企業の拠点間通信や、リモートワーク環境での利用が増えています。

TVU NetworksのIS+テクノロジー:
TVU Networksが提供するIS+テクノロジーは、一般的な回線ボンディング技術と比較して高い性能を持ちます。特に、モバイルネットワークを活用した映像伝送において優れた品質と安定性を実現し、ライブ配信や放送業界での利用が進んでいます。独自のアルゴリズムを用いて動的なネットワーク環境にも適応し、途切れることのない通信を可能にします。
   

回線ボンディングのメリットとデメリット

メリット

• 回線の速度向上: 複数回線を束ねることで、高速なデータ通信が可能になります。
• 通信の安定性向上: 回線障害が発生しても、他の回線でカバーできます。
• 回線の柔軟な活用: 異なる回線種別を組み合わせることで、コスト最適化が可能です。

デメリット

• コスト増加: 複数回線を契約するため、回線費用が増えます。
• 機器やソフトウェアが必要: ボンディングを実現するための専用機器や設定が必要です。
• レイテンシの影響: 回線ごとに遅延が異なるため、パケットの再構築に時間がかかる場合があります。

回線ボンディングの活用シーン

• 企業のインターネット環境強化:
  企業では、オフィスのインターネット環境を強化するために回線ボンディングが活用されます。特にクラウドサービスの利用が増加する中で、通信速度と安定性の確保が求められています。
• ライブ配信や映像伝送:
  映像配信業界では、回線の安定性が求められるため、モバイル回線や光回線を組み合わせたボンディング技術が活用されています。特に屋外でのライブ配信では、LTEや5Gを組み合わせて高品質な映像配信を実現します。
  TVU NetworksのIS+テクノロジーは、移動しながらの映像伝送や不安定な通信環境でも高品質なライブ配信を可能にします。
• 遠隔地・災害対策:
  山間部や離島など、単一回線では通信が不安定な地域でも、回線ボンディングを活用することで安定したインターネット環境を構築できます。また、災害時のバックアップ回線としても有効です。

今後、5Gや衛星インターネットを活用した回線ボンディングの構築をご検討の方は、是非お問い合わせください。