クラウドおよびIPベースのライブ映像配信ソリューションを手掛けるTVU Networksは、中国・江蘇省で開催されている「江蘇フットボールシティリーグ(JSCL)」において、複数会場で行われたサッカーの試合を4K画質で同時生中継するプロジェクトをサポートしたと発表しました。
草の根サッカー大会での大規模配信
2025年5月に開幕したJSCLは、中国国内で注目を集める地域リーグで、アマチュア大会ながら観客数がプロリーグを上回る試合も出てきています。江蘇テレビは、複数試合を同時に視聴できる「ワンスクリーン・シックスマッチ」形式での放送を実施。その技術的基盤を担ったのがTVU Networksでした。
6試合同時中継を可能にした「TVU One」
今回の配信では、モバイル送信機「TVU One」を40台導入。メイン画面には注目試合を、サブ画面には他の5試合を切り替えて表示する形で、1画面に最大6試合を収めた放送を実現しました。
POINTTVU Oneは最大12回線を束ねることが可能で、独自のネットワーク最適化技術(IS+)により安定した映像伝送を確保。また、複数カメラ間のフレーム単位での同期や双方向通話機能によって、現場と制作拠点のスムーズな連携を可能にしました。
視聴体験を高める新たな取り組み
9月20日に行われた試合の放送では、乱れのない4K HDR映像と立体音響が提供され、オンライン視聴者はワンクリックで試合を切り替えることができました。今回の成功により、地域リーグ規模の大会でも質の高いマルチ会場配信が可能であることが示されました。
中国スポーツ放送の新たな展開
JSCLは「ビレッジ・スーパーリーグ」や「浙江BA」などと並び、草の根スポーツ人気を牽引する大会の一つです。今回の取り組みは、アマチュア大会における放送技術の新たな可能性を示すものとなりました。